講演会がありましたので報告いたします。
本会は婦人科医、泌尿器科医などの専門家が集う研究会です。
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日時:平成23年7月22日(金)
場所:ハイアットリージェンシー東京 27階 エクセレンス『
第5回Female LUTS Conference』特別講演
座長:日本大学医学部泌尿器科学系泌尿器科学分野 教授 高橋 悟先生
演題:『これが性器ヘルペスだ』
演者:宮本町中央診療所 院長 尾上泰彦 先生
講演要旨:
(1)STI(性感染症)の特徴
(2)性器ヘルペス
■性器ヘルペス初感染のメカニズム、再発のメカニズム、検査法、実際の臨床症例
■特に女性の性器ヘルペスは深刻な疾患である。女性の方が罹患率が高い
■臨床症状が激しく、発熱、疼痛、膀胱炎症状、歩行障害、鼠径部リンパ節有痛性腫脹などを認める
■排尿障害、便秘などの末梢神経麻痺を伴うこともある
■ときに強い頭痛、項部硬直などの髄膜刺激症状を伴う
■繁に再発する場合は、心身にストレスを与える
■Elsberg syndrome といって馬尾症候群を呈する進行性炎症性多発神経根炎を生じる
■尿意を感じない神経因性膀胱となり、カテーテルの挿入が必要となるケースもある
■HSVが上行性に仙骨神経根に直接進展し、限局性の髄膜脊髄炎が起き排尿障害などを生じる
■大事なポイントとして性器ヘルペスの初感染は性感染症であるが、再発は本人にとっては性感染症ではないが、HSVを排泄するためパートナーにとっては性感染症になりえる
■また治療に関しては神経のウイルス感染症であるから外用薬ではなく内服薬が是非、必要であることを強調した
(3)鑑別診断:梅毒、帯状疱疹、ベーチェット病、固定薬疹などについて述べた。