性器ヘルペスとは?
ヘルペスウイルスは性器に感染すると、性器周辺の神経を伝って骨盤の中の神経節に潜伏感染(せんぷくかんせん)しています。潜伏感染とは神経節にヘルペスウイルスが静かに眠っている状態を指します。 潜伏感染したヘルペスウイルスは、何らかの精神的・肉体的なストレスによって目を覚まし再び神経を伝って性器ヘルペスとして症状がでてきます。これが再発です。
ストレスとしては過労、睡眠不足、日光浴、生理などがありますが、セックスそのものがストレスになる場合もあります。
女性では膀胱炎症状・歩行困難がでて大変辛くなることもあります。
男性では性器あるいはその周辺に小さな水泡、ただれが左右対称性にたくさんできて、痛みやかゆみがでてきます。また、熱が出たり、足の付け根のリンパ腺が腫れたりします。
感染経路
- 性器同士の接触
- 膣性交
- アナルセックス
- オーラスセックス
- キス
*いずれもコンドームを使用することにより、リスクを低くできます(キスを除く)。
治療について
ヘルペスウイルスの増殖を抑制する抗ヘルペスウイルス薬の全身または局所投与を行います。初感染や症状の強い症例には全身的な抗ウイルス剤の速やかな投与を行います。
具体的にはアシクロビル錠(商品名ゾビラックス)を1日5回、5日間投与します。もし治癒しなければさらに数日間追加します。重症例では点滴静注用アシクロビルを投与します。
再発例は軽症であることが多く、抗ウイルス剤の全身投与を必要としない場合があります。そのような症例には、3%ビダラビン軟膏または5%アシクロビル軟膏を塗布します。
疼痛が強い場合は鎮痛薬などの補助療法を併用します。